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あおいとりプロジェクト

その2 印象派とロマン主義と、アミニズム

2015年07月30日|museum, やまねこクロニクル

★8月8日(土) 阿佐ヶ谷 七夕まつり タロットバー・アーサー
★8月15日(土)南阿佐ヶ谷「ウラナイトナカイ」にて「占いとアクセサリー」
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ひとつ前の金山康喜のブログの続きというか、派生です。
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この金山康喜のパリ、パリの滞在中に交流あった人たちの絵もたくさんありました。
(人見知りだった割に、みんなに慕われていた気がします。)

ひとつ、気になったのは、みなロマン主義のような、アミニズム的な日本の感性を
前面に出している日本人が多かったように感じたこと。
「神の手」とか「雷の神」
「日蝕」「落日」という太陽の絵。自然を題材にした抽象画がなんとなく
アマテラスの国だからでしょうか。
その辺が評価されたからかなんかよくわかりませんが
岡本太郎さんを思い出しました。

以前、岡本太郎さんとシャーマニズムという展示が岡本太郎美術館でやっていて
友だちが好きだったので、一緒に見にいったのですが、
そこで初めて、岡本太郎さんってどんな人かというのを理解しました。
語録や文章の切れ端を見ていると、彼の思想の良さは失われてわたしは感じますが、
それはトータル的な知識が欠けていたからなんだなあと思います。
同じだけの素地をもって彼の思想を見つめないと、理解できなかったんだと。

岡本太郎さんの、芸術は何を見つめているかと、よく考えたら
ロマン主義という自然崇拝的な考え方(またはケルト的?)は
日本にすごく合うということだったのかなあと。
そこが着火剤となって、爆発していったのかも岡本太郎さんの才能、笑。
アミニズム、ロマン主義、ジャポニズム、自国の民族性の再評価、誇り。

我々の国の文化や思想は世界に誇れるものなんだから始まり、
縄文土器にインスピレーションを受ける岡本太郎さん。
アーティストというより思想家な印象があります。

宗教革命以降、思想の自由さみたいのが認められて
(一本で締め上げられていた思想に揺らぎが出て二つに割れたので
中間層、グレーゾーンが生まれたことによる、自由さというイメージ)
神聖さの定義があいまいになっていっている中で、
神聖なる美の表現というものが、どこに視点を持ってくるかがこの時代
みんなものすごく考えて、その人の独自の美的感覚という自由なようで
地図のないまま砂漠を歩いているような苦しみがあったんじゃないかなと感じました。

 

だから、宗教画だったら同じ時代は大体同じようなモチーフで同じような絵を描かれるのですが、
ちょっとした幅の時代でこんなに多様さが生まれたのかなとふと思ったのです。
アートが決められた宗教から解放されたということで。
表現の自由というのは、字面ほど素敵なことでもないと思うのですよねえ。

 

前回の哲学の授業で、今hotな話題(in me)を補足するように
先生が授業内容を展開させていて、思いついたことを先日ツィートしました。

『自由を扱うには自分を律する自律をもたなくてはならないと言うのが水瓶の本当に目指す自由だなあと思った。自律がない人は、親方の鞭と言う法に律せられる他律かあ。ヤギ土星から解放されるには、自分で自分を律せられる強い精神力と言うわけね。その先にキリスト教の愛があるんだなあと思った。』

 

芸術も、
権威系統から、「こういうの描いてください」という時代から(トップダウンの山羊土星)
「美とは何か」を個人で追及し、それが人に認められることで美が決まる時代(天王星的な水瓶土星)
今は過渡期なので、山羊土星の人と、水瓶土星の人と、入り混じっているのだろうなあと想像しています。

 

ユダヤ教のトーラも、戒律だけがある
誰かが弾圧して強制してルールを発動しないと
バラバラになってしまうユダヤの民にモーセが神に頼んでいただいたのが十戒とも言われていて。
(ユダヤの民にふさわしい戒律を掲げる必要があり、自分たちで自発的には難しいということ)

 

グルジェフでも、
・命令系統で自分でマニュアルが考えられない他律な人
(指導や共通のルールがないと自分が律せられない人)
・自分でマニュアルを作り自分のルールで自律できる人
を、完全に階層を分けて考えていますよね。

ハイデガーも日常から離れたところに本質はありと言っていますが、
日常とは、山羊土星ー蟹月の世界。お金とか生活とかコミュニティとかですね。
本質とは、自律の渦の中にあるのではないかなと思います。
シュタイナーとかもそういう考えのところある気がします。
積極的に自分からかかわるというのは、自分自らであり、
他人の目を気にして、ルールだから仕方なくというところから離れている行動ですよね。

ああ、いろいろつながっているなあと思いました。
友だちが、この辺の歴史をとても重要視していたのがよくわかります。
というか少しずつわかってきました。
友人の発した問いが、ずっとずっと気になっていて、いつの間にかわたしの疑問になっています。
そして、考えながら知識を足し、そしてちょっとずつ、パズルをはめ込んでいます。
導きなのか何かの助けなのか、私の執念なのか、ちょっとずつ図が見えてきています。

期待しないで訪れた美術館、
いろいろと考えたりして、なかなか面白い妄想でした。

そんな妄想の後に入口で見つけた言葉。

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これなんですかー?ってボランティアのおじさんにきいたら
パンフレットに書いてあるよと聞いて、
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「芸術と自然はひそかに協力して人間を健全にする」
なんて素敵な言葉!ラテン語だそうです。


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みかみ まき

西洋占星術師&アクセサリーデザイナー、水晶占い師占星術・タロットをまついなつき氏に師事、占星術と水晶透視を松村潔氏に師事しております。詳しいプロフィール

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