あおいとりプロジェクト

冥王星の小話

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土星以遠の太陽系の惑星たち、トランスサタニアンと呼ばれる、天王星、海王星、冥王星。
その公転周期ゆえに占星術では簡単に使いこなせるような、人知の及ぶ域ではないと扱われる領域ですね。
天王星はギリギリ肉眼で見えるし、公転周期も８４と現代の医療技術で長寿となっている現代においては大丈夫かもしれませんが・・・そこまで到達するのはわりと簡単ではなさそうな気もします。

そして、冥王星。2006年まで太陽系の第9惑星という扱いでした。Astrologyとしてもはぶいて考えるのか？という話題も出ましたが（蛇使い座のようにね）現代の占星術は天文学とはちょっと違う道を歩き始めてしまってるんじゃないかとおもうんですよね。わたしはそのニュースを聞いてからも扱うことをやめてないし、周りもやめている人をあまり見かけていません。結局、占星術には占星術の冥王星を数える理由があると思うので。天文学も天文学的に冥王星を太陽系の惑星と数えないように。

先達の占星術師は（19世紀や20世紀にご活躍くらいの範囲の方々）逆に惑星発見で戸惑ったことでしょう。そして星を研究し、クライアントのチャートを眺め、この惑星がチャート上において「効いているか」を検証し続けた結果、これは入れて考えようと結論に行ったったわけでしょうし。

わたしが個人的に冥王星は占星術に不可欠だと思っているエピソード。

冥王星の研究はアメリカのパーシバル・ローエルさんという人が始めています。このローエルさん日本にも来たことがあって「オカルティックジャパン」という本を書いているそうです、見かけたことないけど。とにかく、このローエルさんは私財を投じて使える伝手を使いまくりローエル天文台を作って研究するも、見つからず。

次にこの研究をするのはトロボーさん。小さいころから星が好きでその才能を買われてローエル天文台に就職し、冥王星探しを引き継ぎます。途中戦争があり中断されるものの、再開して探し続け、ついに発見者になります。

問題は惑星の名前。いくつか例が挙げられるものの、何も定着しないし、普及しない。しばらく名前がないままだったのが、冬至オックスフォードにいたヴェネチアさんがボードリアン図書館の司書と相談してアメリカに“プルート”という名前を提案しました。それが採用され、あっという間に普及しました。占星術でも冥王星のマークはP＋Lの♇マーク。パーシバルローエルさんの頭文字になってます。

この話をウィキペディアで読んでて、ヴェネチアさんの誕生日が載っていることに気が付きました。蟹座太陽の生まれでした。あ、これはもしや！と思ってチャートを立ててみると・・・

冥王星の発見の日にちとヴェネチアさんのネイタルチャート（生まれた時間はわからないのでアセンダントはあれですが）

見事に重なっている！！　ああ、占星術は美しいなーと思いました。こういうのがあってハッとさせられるので占星術をやめずにもう13年目に突入です。

占星術は地球の出来事を太陽系の星の位置により象徴から読み解くもの。日本だけじゃなくて、全世界規模でいろいろあるわけです。

今年はコロナウィルスで世界中が大騒ぎですね。
去年、いやもっと前からかな、今年の今空（トランジット）の冥王星と土星が合になる（重なるっていう意味で）ので、いろんなことに注意してくださいねともう何人にも申し上げていました。

わたしのイメージは冥王星の死と再生の星とシステムの象徴の土星なので、国や世界の常識的な枠組みを壊すような要因や事件と思っていました。ちょっと世界戦争を疑っていたので・・・疫病か・・・・と思ってスペイン風邪の時期のチャートを見たりもしました（こっちは冥王星は発見前で、海王星と土星が合でした・・・）

ここで怖がるだけじゃなくて（怖いと思う感覚はとても大事、慎重さを生み出すから）、得たもの改善されたもの、要らないのにしがみ付いていたものに気が付くのが今のテーマだろうなと思います。

わたしは、デリーから何十年ぶりにヒマラヤが見えた、ガンジス川の水質が改善されたと聞いて、見直すべきわたしたちの習慣がすっと示されたように感じました。

人として大切なもの、なくてもいいものの選別は冥王星土星の合の象徴に合致するように感じます。それに至るまでの強制力はあまりに強大なストップでしたけど・・・